いったい何を聞いたらいいかわからない。本当に聞いていいの?と不安になることもあります。ですが、お客様は「ちゃんと聞いてくれないのに大丈夫?確認しなくていいの?」と不安になります。
お客様が不安になるのは「しっかりとカウンセリングをしない」ということです。
もちろんリピートのお客様はカルテにデータが蓄積されていますので、カウンセリング時間は短くなり、聞くことも少なくなります。
カットカウンセリング

カットのカウンセリングに悩むスタイリストが多くいらっしゃいます。
いくつかの注意点を下記にまとめてあります。ぜひ、参考にしてください。
- お客様の希望のヘアスタイルのイメージ共有
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イメージの共有はとても重要となります。最近、ヘアスタイルはネットから写真をだしてオーダーをいただきますが、お客様はその写真のヘアスタイルをどうイメージしているのかを知ることが重要です。
スタイリストは「長さ」だけを見る傾向がありますが、お客様はそうなのでしょうか?雰囲気を見ているお客様もいれば、もちろん長さを見ているお客様もいます。他にも、実は前髪の長さだけど、他は雰囲気に合えばとなっているお客様もいます。
イメージの持ち方は多種多様であることを意識し、イメージ共有をしっかりと持ちましょう。 - ヘアケアやスタイリングは普段するのか?
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ヘアスタイルにとって、ヘアケアやスタイリングは重要です。お客様から「ボリュームが出て困る」となった場合、実はパサパサになるシャンプーのみを使用しているということもあります。それをカットだけで対応するのは難易度が高すぎます。それとは逆にボリューム出したいというのに「しっとりするボリュームダウン系のシャンプートリートメントを使用している」という場合は?どうですか?難易度が難しすぎますね。実は普段スタイリングはしないお客様が「動きのあるヘアスタイルをやりたい」となった場合は?スタイリングをおすすめしますよね?ただお客様から「実はスタイリングしない」という情報を聞き出さなければ、お客様から「あのサロンはダメだった」と判断される可能性があります。
- 来店周期の把握
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お客様の来店周期を把握しましょう。1ヶ月ごとにカットするお客様と、3ヶ月ごとにカットするお客様、不定期なお客様によって、提案できる内容が変わります。1ヶ月ごとであれば「1ヶ月後の来店まで楽しめるヘアスタイル」でOKとなります。では3ヶ月ごとのお客様はどうでしょうか?スキンフェードは提案しないでしょう、提案する場合は来店周期の提案も必要になります。来店周期を変えれるお客様はいいですが、事情があり来店周期を変えれなお客様には、来店周期にあったヘアスタイルの提案がお客様にとってベストな提案となります。
- カットの理由を聞く場合もあります。
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お客様との会話のなかで、大事なイベントのためのカットである場合があります。その場合は、大切なイベントに合わせたヘアスタイルやカット技法となります。大切なイベントのためにもお客様にベストな提案(スタイリングやヘアケアなど)が必要になります。
- お客様にとってのカットNG行為を把握する
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NG行為とは何か?バリカンは嫌、刈り上げたくない、耳は出さないでほしい、前髪が揃ってるのは嫌、おでこが透けるのは嫌、スタイリング剤はつけたくないなど、様々なNGなことがあります。人は好きなことよりも嫌いなことが話しやすくイメージしやすいという傾向があります。「どうしたいですか?」よりも「やってほしくないことは?カットで嫌なことは?」は言いやすくなります。
- スタイリストのNG行為
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丁寧なカウンセリングは重要であることを説明していますが、その中でスタイリストのNG行為があります。「お客様を否定しないこと」「何度も同じことを聞くこと」「お客様がおまかせします。と言ってるのにお客様に何度もカットの確認をとること」この3つは当店がスタイリストにやってほしくないNG行為です。言葉は難しく、お客様を否定したつもりはなくても、お客様からは「否定されている」と感じさせてしまいます。何度も同じことを聞いてしまうこともあります。もしお客様の要望が難しくイメージの共有や意思疎通が難しい場合は、同じ言葉・同じ確認方法ではなく別な言葉・別な確認方法でやりましょう。お客さまがおまかせしているのに、お客様に確認を取る行為は「いやおまかせしてるじゃん!!」と不満をあおってしまいます。当店を信頼して、担当スタイリストを信頼しておまかせしてくれているので、自信をもって担当スタイリストが思うベストをお客様に提案しましょう。おまかせカットですが、勝手に切ってもいいのではなく「(ヘアスタイルの全容を)こういう感じにしていきますが、大丈夫ですか?」くらいの確認をしておきましょう。
- カットだけで大丈夫なのか?
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お客様が希望するヘアスタイルをお聞きすると、担当スタイリストは「予約がカットでいただいてるから、カットでヘアスタイルを作る」という間違った考えをしてしまします。お客様が希望するヘアスタイルがカットで再現が可能であればOKですが、実際にカットだけじゃなく「パーマをかけたほうがいい」「カラーをしたほうがいい」「スタイリング剤で⚪︎⚪︎が必要」など他の選択肢を持つことが重要であり、そこも含めて「お客様のために必要なメニューやスタイリング剤などを提案をする」ことが大事となり、「何を選択するかはお客様の判断」になります。
カラーカウンセリング
- お客様とイメージの共有をする
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カラーカウンセリングについて大事なことはお客様とのイメージの共有となります。この共有の中に気をつけることがあります。男性と女性のカラー認識の違いです。男性は、赤の認識が10だとすると女性は100となります。例えば、ピンク系カラーのなかにアッシュピンク、ピンク、パープル寄りのピンク、アッシュ寄りのピンクと微妙な違いの幅があります、女性は男性よりも色の認識力が高く、男性は認識力が低いということです。男性スタイリストが認識できる能力は低いということになります。男性のお客様とのカラー認識共有は大丈夫ですが、女性のお客様の時は気をつけましょう。
- 希望のカラー明度のイメージ共有
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お客様とカラーの明るさの確認が必要となります。明るさのレベルチャートを利用してお客様と明るさの確認をすることは重要です。明るさの中で気をつけなければいけないのが、色によって明るさの認識が違うということです。寒色系は明るく見えにくい、暖色系は明るく見えやすいということを認識しましょう。カラー剤の10レベルを使用しても、お客様から見える明るさは違うということです。色味によって10トーンも、8トーンに感じたり12トーンに感じたりしますので、カラー剤を選択する時「何トーンに見えるか?」ということにも気をつけましょう。
- そのカラー情報は正しいのか
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お客様希望のカラーは、現状のベース(地毛)のままで可能なのか気をつけましょう。「ブリーチなしカラー」なんて謳ってるカラーもありますが、はたしてバージン毛(4トーン)にカラーをしただけなんでしょうか?そこの見極めが重要になります。
- カラーの持続期間について
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カラーの持続期間の説明は重要です。お客様によっては、1ヶ月はカラーが持続してくれると思ってる人もいます。白髪染めでブラックに。。。なら色持ちは良いですがブリーチオンカラーは?そこもカウンセリングで説明をしましょう。持続性を良くするためのアドバイスも必要です。
- お客様に提案できるカラー知識の重要性
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お客様に「何かおすすめのカラーありますか?」と聞かれることも多々あります。ベテランであれば簡単に答えることも多いですが、新人だと困ってしまいますよね。そこでおすすめカラーの場合は「まず好きじゃないカラーや明るさを確認する」ことが重要です。その話のなかで「なんでもいいよ」と言われることもあります。これはかなりラッキーです。制限がないので。もちろん予算の制限もありますが。選択肢の中で、まず担当スタイリストが「あっこの色がいいな」と直感ででれば良し、なければ「季節性にあわせる、流行りに合わせる、試してみたいカラーにしてみる、過去にやったことないカラーにしてみる」ということをベースに考えてみましょう。
- お客様へ次回カラーの提案
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次回のカラーも含めて提案する。これはリピートに繋がることになります、そしてお客様に年間をとおしてカラーを楽しんでもらうことになります。これは、カラー前のカウンセリングでできればベストですが、タイミングを逃した場合は、カラー塗布中や放置時間中でも大丈夫です。
パーマカウンセリング
パーマカウンセリングの注意点
- ヘアスタイルのイメージ
- パーマはかけたことがあるか
- ドライヤーは普段使うか
- 普段スタイリングはしているか
- スタイリングの共有
ヘアスタイルのイメージ
お客様のやりたいヘアスタイルのイメージ共有が重要です。
イメージの共有はヘアスタイル写真を活用することがオススメです。
共有する時の注意点
- ヘアスタイルの髪の長さ
お客様の骨格によって最適な長さが違います。お客様の希望するヘアスタイル写真のイメージと相性が悪いことがあります。
相性を合わせるために長さの調整が必要になります。長さの微調整をしたイメージの共有が必要です。 - 雰囲気
パーマスタイルは【雰囲気】が変わるということが大きなポイントになるます。
お客様が思うヘアスタイルのイメージと想像してる雰囲気があっているのかというのも重要です。 - パーマのカール感
写真のパーマのカール感とは、クリっとしたリッジのあるカールなのか、柔らかさのあるカールなのかを見極める必要あります。
薬剤選定に大きくかかわってきます。 - パーマ後のボリューム予想
パーマをかけるとボリュームがアップします。スタイリストの多くは、髪全体にしっかりパーマをかけてしまうことが多い傾向があります。
お客様の想像してる仕上がりのボリューム感のイメージ共有は重要です。トップ・サイド・バックなど細かくイメージ共有をする必要性があります。
パーマをかけたことがあるか
お客様が初めてのパーマなのか、かけたことがあるのかの確認をします。
パーマ履歴があればより多くの情報を得ることができます。
ドライヤーは普段使うか
ドライヤーを使うか使わないのかによってパーマの強弱が変わってきます。
注意点>普段ドライヤーを使ってない方もいますが、「ドライヤー使ってない」って言えない方もいらっしゃいます。
「ドライヤーを使わない方もいますよ」など例えをだしながらお聞きすると話しやすいです。
普段スタイリングはしているのか
パーマスタイルでスタイリング剤の使用は必須となります。
スタイリングの共有
施術後のスタイリング方法を事前に共有します。お客様はスタイリングの重要性ということを知らないからです。事前に説明をすることで仕上がりのスタイリングの説明がより重要であることが伝わります。お客様との信頼関係が築けていれば、事前ではなくても大丈夫なことがありますが、やはり事前に説明をいれておくほうが良いです。